知人の死

吉原です。この1年間、お互い癌サバイバーとして情報交換そして励まし合いました。

2週間前の5月25日㈰にご自宅に伺い話しましたがあなたはベッド上でも顔色とても良く、座ったままゴムの伸縮リハビリをしていました。ボクよりゴムは長く伸び、その元気さに驚くとともに安心、嬉しかったのです。

昨年ボクがあげた高野山のお守り「あんたがくれたお守り効かなかったねぇ」と笑いながら言いました。貴方らしいお礼の言葉と人生終末への決意がこめられているようでした。

そして「吉原さん、自宅で逝くのが一番だよ、あんたに薦める」と言いました。ボクは冗談まじりに「あんたは我が儘だね、奥さんはじめ周囲は大変だよ」と言いました。でも実際あなたは幸せにも自宅で逝くことが出来ました。聞けば最後の数日は奥さんがベッドそばのソファーで寝起きされていました。

亡くなる二日前に奥様から「主人の顔を見に来て」と電話があり会いに行きました。この時はもう口もきけず眠るだけ、呼吸も苦しそうでした。ぼくは涙が出てたまりませんでした。

あなたが望み通り最高の人生の終わり方が出きたのはあなた自身が病気を知ってからも自暴自棄にならず、強い気持ちを持ち続けたご褒美だとも思います。そして優しい奥様のおかげです。あの世でも奥様への感謝忘れてはいけませんよ。

我が家の前を大好きなバイクで私に右手で敬礼しながらカッコよく走り去っていた姿もう見られません。でも次の世でもあなたは同じ車で大空を走っていることでしょう。

ぼくもいずれあなたの所へ行きます。あなたとまた楽しくお話しましょう。きょうはさよならとは言いません、またねと言います。またね。

   六月八日 吉原

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柩に入れていただいたボクの手紙より

知人の死” に対して2件のコメントがあります。

  1. 知人の死
    これほど悲しい事はありません。
    「吉原さん、自宅で逝くのが一番だよ、あんたに薦める」という言葉が心に沁みました。
    私も出来れは自宅で最期を迎えたいと思っています。

    1. yoshihara より:

      ホスピス入院費(約5万円/日)に比較すれば自宅介護ベッドなどレンタル料 確かに安いそうです。しかし配偶者らの負担は想像以上に辛く、重いそうですよ。

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