なにかよきこと

 小学生の頃の大塚クン、初めて喫煙、ビールを飲んだポン友・誠ちゃん、郁仙君、大谷君、みんな亡くなった。

 先日、駅近くの繁華街に出かけた。十数年前までは街を歩くと知人の一人か二人に出会った。この日はコロナ禍が終わりマスクもなくなったのに「やーっ久しぶり!」という出会いが皆無だった。当然かもしれない、リタイアして人との交流が少なくなった上、鬼籍に入る知人が増えたのだ。

「なにかよきこと」もせず、いたずらに年を重ねた自分に詰問しながらも「寂寥感と生きている喜び」を感じる時がある。複雑な七十路だ。(読売新聞5/10「四季」より)

  

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